今日、4月20日は、「穀雨

1年を24等分した15日間にそれぞれ季節をあらわす名前がついています。

それは、「二十四節気」と呼ばれ季節の移り変わりを二つの漢字で表現しているのですね。

今回は、「お茶」の話題です。

 

お茶の生産でも有名な熊本

熊本県は、お茶の産地としても有名なのです。

栽培面積は全国で4番目の広さを持ち、茶の収穫量は全国9番目です。

お茶と言えば、静岡県と鹿児島県がダントツの収穫量ですが、三重、宮崎、京都、福岡、奈良、佐賀に次ぐ熊本県は、個性あふれるお茶を提供してくれています。

特に玉緑茶は全国の1/4を生産しています。

くまもと茶

熊本のお茶の特徴として、玉緑茶が多い事があげられます。
摘み取ったお茶の葉を蒸したり、釜炒りしたりして丸く仕上げたのが、玉緑茶で、細く針のようにしたのが煎茶です。

生葉を蒸さずに釜で炒って製造したお茶ですので、黄色味を帯びた水色が特徴で独特の香ばしい香りがあります。

 

一番茶、初摘みの時期

今日の「穀雨」と「お茶」にどんな関係があるの? ということですが、

みなさん、この歌を覚えていませんか?

 

「夏も近づく八十八夜 ♪ 野にも山にも若葉が茂る ♪

 あれに見えるは ♪ 茶摘ぢやないか ♪

 あかねだすきに菅(すげ)の笠 ♪ 」

そう、この「穀雨」が終わるころがちょうど「八十八夜」に当たるんです。

つまり、今年初めて萌え出た新芽からつくられる「一番茶」の時期なのですね。

 

その茶葉には秋から春にかけて蓄えられた栄養が十分に含まれており、最も香味豊かなお茶といわれています。

 

熊本は、産地が広域に分散しており、小規模な製茶工場が多くみられ、早場地域に比べ高冷地の良質茶は収穫時期が遅いこともあって、価格を含め何かと苦労されています。

注文締め切りが4月22日(金)で、初出荷が5月連休明けを予定されていました。 14日のJAくまもと茶HPには、「新芽が伸びてきました。 今年もすくすく成長しております。 いよいよ4/19は初入札です!」と楽しみなお知らせが掲示されていました。 その後、更新はされていません。 状況はまだまだ厳しいと思いますが、是非頑張っていただきたいと思います。

 

|穀雨の話をしておきます。

歳時記には「穀雨」(4月20日~5月4日)についてこう書かれています。

 

春雨が百穀を潤すことから名づけられたもので、雨で潤った田畑は種まきの好期を迎えます。この時季に、特に雨が多いというわけではありませんが、穀雨以降、降雨量が多くなり始めます。

「清明になると雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」という言葉があるように、南の地方ではトンボが飛び始め、冬服やストーブとも完全に別れる季節です。

変わりやすい春の天気もこの頃から安定し、日差しも強まってきます。

昔から、この日に合わせて田畑の準備をします。

 

穀雨が終わる頃に八十八夜を迎えます。

5月5日から始まる次の二十四節気は、「立夏」なんですね。

 

新茶時期の出始めは、新芽を手で摘んだ上質なお茶が手摘み茶として、その後摘み取りのピーク時にはハサミ摘みや機械摘みとなります。

八十八夜に摘み取られるお茶は、古来より不老長寿の縁起物の新茶として珍重されているのです。

 

|緑茶消費を支える熊本市ほか九州の各市

ちなみに緑茶の消費金額トップ10の都市を挙げてみます。

全国平均の1世帯当たりの消費金額は、4,248円でした。(家計調査H24~H26)

1位 静岡市 10,750円

2位 浜松市 7,576円

3位 千葉市 6,390円

4位 長崎市 6,310円

5位 佐賀市 6,252円

6位 鹿児島市 5,875円

7位 熊本市 5,869円

8位 川崎市 5,754円

9位 横浜市 5,641円

10位 東京都区部 5,575円

静岡県は別格としても、九州の4市が上位に来ています。 熊本でもお茶はよく飲まれてるんです。

|付録 九州の茶どころ(もう一つのおススメ)

八女茶(福岡県) 星野村で是非「しずく茶」を体験してみてください。 けっこうお高いのですが、1回で5度お茶をいろいろな角度で楽しむことができます。

 

1煎目は、最初の一滴をいただきます。お茶とは思えない甘さが広がり、まずは最初の衝撃です。

2煎目は、60度のお湯を半分入れ20秒待ってから飲みます。 ここでは本来のお茶の香りが漂い始めます。

3煎目は、残りのお湯を入れ30秒待ってから飲みます。 日本酒でいうと熱燗からぬる燗という塩梅でしょうか。お茶の香りと味は全然そこなわれていません。

4煎目は、80度のお湯をたっぷり入れて暫くたって飲みます。 お煎茶に近くなるのですが、茶葉が冷めているので熱くはありません。 ごくごく飲めます。

最後の5煎目は、茶葉を食す、ということなんです。 酢醤油を少しかけていただくのですが、かけ過ぎに注意。 茶葉というものがこんな形で食べれることに感動しました。

 

グラム千円もする高級玉露なのですが、この飲み方を知ると、1回で何度も楽しめることでとてもリーズナブルに感じるのが不思議です。

是非、お試しあれ!

 

応援しよう! くまもと。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。