4つの脳内ホルモン、①ドーパミン、②セロトニン、③ノルアドレナリン、④オキシトシン。 私たちの感情は、この4つのホルモンの分泌バランスで決定されています。

このメカニズムを知ることによって、ネガティブな感情になっても前向きなポジティブ感情を常に生み出していくヒントが隠されています。

感情の心理学レポートから一緒に考えてみましょう。

 

喜びと悲しみのメカニズム

   「喜び」は持続しない! なぜだろう?  ドーパミン

私たちは、誰かに認められたいという要求を持っています。 認められると嬉しいですよね。

生きているといろんな嬉しいがあります。 営業成績が良くてボーナスをもらった。 試験の成績が良かった。 試合に勝てた。 恋人や妻にやさしい言葉をかけられた。頑張ってきた努力が報われた。 などなど。

「嬉しい」ことがあると、人は前向きになれます

このとき増えるのが、「ドーパミン」という神経伝達物質です。

しかし、この状態は長続きしないのですね。

最初はとても嬉しいのですが、だんだん慣れてきたり、時間がたったりすると、最初のころのような感動は味わえなくなってくるのです。 美人は3日で慣れるといいますが、慣れや同じ事の繰り返しは、またかと思ってしまいます。

ドーパミンは変化に反応するのですね

良いことがあるとドーパミンが増えますが、やがて減少して平常運転に戻ります。ドーパミン(喜び)は、私たちの背中を後押ししてくれますが、前向きな生き方を続けようとするには、意志の力が必要になります。

 

 「悲しみ」は尾を引く! なぜかのか?  セロトニン

私たちは、喜びとは反対に「悲しい」ことにも遭遇します。

喜びとは反対です。 営業成績が悪く上司に叱られ、同僚に迷惑をかける。 成績が下がる。 試合に負ける。 恋人や妻からひどい言葉を浴びせられる。頑張った努力が失敗に終わる。

「悲しい」ことがあると、人は慎重になります

このとき減るのが「セロトニン」という神経伝達物質です。

悲しいことがあっても、人は反省したり、自分の側の問題を受け入れたり、自分のいたらなさを悔やんだりしながら、だんだん気持ちは内向きになってきます。 しかし、それも時間とともに平常へ戻っていきます。

つまり、セロトニンも変化に反応するのですが、ドーパミンに比べるとその効果はけっこう長続きするんですね

そしてショックが大きなときには、内向きの状態から抜け出せずに、長く苦しむことになります。これが「うつ状態」と呼ばれるこの精神状態です。 誰しも陥る可能性を持っていますが、自分ではなかなか抜け出せないのですね。 神経科の医師に相談すると、抗うつ剤(セロトニン量を増やす薬剤)処方したりして、治療をしてくれます。

 

敵対と親愛のメカニズム

以前の記事で、私たちの感情は大きく2つに分けられると書きましたが、ダーウィン先生によれば、「敵対か親愛か」というもう1つの軸があるというのです。

以前の記事はこちら ⇒ ダーウィンの観察力、ハンパない!(2)【100年後の証明】

 

 敵と対峙するとき  ノルアドレナリン

動物が獲物や敵に対峙する興奮状態では、「ノルアドレナリン」というホルモンが脳内で作られます。

副腎に伝わり、副腎でノルアドレナリンがアドレナリンに変わり、アドレナリンが血中に放出されます。そして、心拍数・血圧が上昇して運動器官への血液の供給が増え、瞳孔が開き、感覚器官の感度が高まります。 こうして動物は、全身を敵対モードに変えるのです。

人間でも、何らかの危険やストレスを感じたときには脳内でノルアドレナリンが増え、交感神経が興奮状態に入ります。 捕食性の動物が獲物を狙って集中しているときに似た状態です。 このとき、人間は「覚醒」した状態になり、やる気が出て、集中力が高まる。直面している課題に注意を集中して解決策を探し、思い切った決断ができます。

ただし、このような興奮状態の下で、課題が解決しない状態(ストレスがかかる状態)が長く続くと、ノルアドレナリンのバランスが崩れます。その結果、ちょっとしたことで怒ったり、イライラしたりするようになります。 ネガティブな感情のうち、イカリ、ムカムカ、ビビリには、セロトニンだけでなくノルアドレナリンが関係しているのですね。

ノルアドレナリンにはアクセル(やる気)とブレーキ(ビビリなど)の両方の機能があり、両者のバランスがとても重要なのです。

 

 甘えるとき  オキシトシン

一方で、イヌやネコが飼い主に甘えるときには、「オキシトシン」という別のホルモンが分泌されます。

動物では一般に、他の個体は競争相手か獲物か、あるいは敵です。したがって、他の個体とは接触を避け、距離をとるのが通常の動物行動です。  他の個体との距離が近くなれば緊張し、ノルアドレナリンが増えます。 しかし、親密な身体接触を必要とする場合、このブレーキを解除する必要があります。 その役割を担うのが、オキシトシンです。

動物個体間できわめて親密な身体的接触を必要とするのは、子供が母乳を飲む場合や、雌雄が交尾をする場合です。 そして人間においても、親子や男女が触れ合うときにオキシトシンが分泌されます。 そのとき人は満たされた、幸せな気持になれます。

オキシトシンはさらに、人間の社会行動にも大きく影響していることが分かってきました。

2005年にNature誌に発表された論文では、実験協力者の鼻腔内にオキシトシンを投与した場合、相手への信頼が高まることが証明されました。 その後、同様な実験によって、オキシトシン投与は人間どうしの共感を高め、協力を促すことが実証されました。

 

感情は4つのホルモンのバランスで決まる

私たちの感情は、上記の4つ(ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、オキシトシン)に代表される脳内物質のバランスによって決まるのですね。

特定の脳内物質が増えたり減ったりすることで、特定の感情が高まったり、抑えられたりします。  しかし、その反応は多くの場合、一過的です。 喜びも悲しみも、やる気も共感も、何かのきっかけで強まった後は、次第に平常状態に戻っていきます。

感情がもたらした行動するきっかけ、それには3つの力が必要!

 

プラス必要な3つのフォース

感情は私たちの行動にきっかけを与えてくれますが、そのきっかけを生かして幸せな人生を送るには、3つの力が必要だといわれています。

 1つ目は、自制心です

毎日ブログを書くことを考えてみよう。 やる気を出して始めてみても、毎日目に見えてアクセス数が増えるわけではないので、やる気は次第に低下していきます。   しかし書くことを続けていくうちに、いきなりアクセスが増えて手ごたえを感じるときが来ます。そのときには、嬉しいですよ。自制心が強い人ほど、幸福感を持続し、成功をつかめます。

 2つ目は、理性の力です

理性はビジョンや目標を生み出す能力です。 目標を達成するために何が必要かを判断し、私たちの決断を支えてくれます。  知識や経験が不足した状態では、失敗することが多いでしょう。また成功したあとの油断から、思わぬ失敗をすることもあるでしょう。  理性によって失敗から学び、改善策を自制心によって再び実行に移す必要があります。 このような経験を繰り返すことで、人はやがて成功経験を重ね、賢く、強くなれます。

 3つ目は、チームの力です

ネガティブな感情から脱却する上で、仲間の支え(共感の輪)はとても大切です。 また自制心がくじけそうなときにも、仲間の支えがあれば頑張れます。 一方で、チームの仲間を助けたり、教えたりすることで、自分自身をポジティブな気持ちに保つことができます。

 

~ まとめ ~

・感情をコントロールする脳内ホルモンは4つ

①ドーパミン     喜び物質 増える

②セロトニン     悲しみ物質 減る

③ノルアドレナリン 敵と対峙 副腎発生からアドレナリンへ

④オキシトシン   甘える時 分泌

・感情は、この4つのホルモンバランスで決まる。

・感情は、いずれ平常へもどる。 喜びは短く、悲しみは長引く。

・感情から行動を起こす。 とのときに大切な3つの力。

①自制心

②理性

③チーム力

・感情を無理なくコントロールし、ワクワクする心で進む人は幸せ者です。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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