そもそも“潜在意識”って何でしょう。
いろいろなところで当たり前のように出てくる言葉です。
でもこれを理解することは意外とやっかいなんですね。

人は、脳を使って、意識の中で物事を考え、意識をもって行動します。

そのメカニズムを少しでも知ってるだけで、得をします

それでは、少々お付き合いください。

 

まずは、辞書から引用してみます。

「潜在意識」とは?

簡単な説明としては、
精神分析などで、活動はしているが自覚されない意識
(デジタル大辞泉)
とあります。

「自覚されることなく,行動や考え方に影響を与える意識。
心の奥深い層にひそんだ意識」(大辞林 第三版)

もう少し詳しい解説ですと、以下の通りです。

ちょっと我慢して読んでみてください。

「意識に現れない観念のあることを示そうとする用語。

経験的事実として意識できない心的現象ないしは、
通常の意識とは趣(おもむき)の異なる心的現象が存在することは、
無意識の存在に反対する研究者も認めないわけにはいかない。

そうした現象の存在をさすために下意識とか潜在意識という用語が使われた。
この意味では精神分析の無意識の概念に類似している。

フロイト自身もごく初期に潜在意識を無意識と同じような意味で使ったこともあるが、
無意識という概念が明確になるにつれて、潜在意識という用語を捨てた

潜在意識という用語には、
顕在していないかもしれないが状況のいかんによっては意識化されるという意味が含まれるが、
無意識という概念では、絶対に意識化されないものとしての無意識が考えられる。

意識化されるものは前意識とよばれる。

潜在意識という考え方には、
意識を中心にして心理を考えようとする傾向があるが、
無意識の考え方では、
意識心理学を批判し否定しようとするところがある。」

(日本大百科全書 外林大作・川幡政道)

なにがなんだか、分かりました?

ひらたく言って欲しいですよね。

もっと知りたいですか?
ここまで読んでこられた方は、是非これから先も読んでみてください。

 

意識の世界は三層構造だったのか!

それでは、“潜在意識”の世界へ入ってみましょう。

最初にこの言葉を使ったのは、
あの有名な“ジクムイト・フロイト”さんです。

心理学はちょっとね、というみなさんも一度は聞いたことはあるでしょう。

フロイトさんは、いち早く潜在意識というものに着目したんですね。

 

顕在意識と無意識

「意識」というものは、二重構造になっていて、
わたしたちが意識できる部分を“顕在意識”といい、
意識していない(または意識できない)部分を“潜在意識(無意識)”と呼んでいます。

“顕在意識”とは、
わたしたちが、眼で見たり、考えたり、感じていることに気づいていることで、
自分が何をしているのか(行動)、
何を考えているのか(思考)が自身でわかっていることをいいます。

 

潜在意識はさらに「前意識」と「無意識」わけられる

フロイトさん、しばらくは、顕在意識の下に“潜在意識”があると、
二層構造でまとめていましたが、

“無意識”という存在が明らかになるにともなって、

“潜在意識”をさらに二つに分けて、
“前意識”と“無意識”に分けたんですね。

 

これをすこし解説しますと、

“顕在意識”とは、
「わたしたちが、いつでも意識できる部分の意識をいいます。」

 

それでは、“潜在意識”を二つに分解した、
“前意識”と“無意識”とは?

前意識とは

前意識”という概念は、
「意識の下にありますが、思いだそうとすれば意識の世界に呼び戻せる領域のことをいいます。

昨日あった出来事や、過去に出会った人の名前を思い起こす際に、
なかなか思い出せないが、しばらく考えたり、注意を集中していると思いだすことができる。

このように、今は意識していないが、注意や意志によって思い出せる心の世界です。」

わたしたちが、生まれてから長年、環境や生き方や考え方から、
自分自身で脳にすり込んできたことです。

ここに垢がたまっていませんか?
良いものも悪いものも。 すべて詰め込まれています。

そうなんです。
わたしたちは、この部分の悪い記憶や思い込みを“デトックス”することが必要なのです。

 

無意識とは

続いて、“前意識”の下にある“無意識”とは、

意識の奥底にある深い層のことで、意識から最も遠い領域です。
これは、夢や催眠、精神分析によって意識されるようになり、
人間行動の源泉や動機となっています。」

フロイトの心理療法は、
「無意識を意識化するプロセス」である、とも言われています。

集合無意識は、太古からの神の領域か?

 

無意識をさらに掘り下げたユング

そんなフロイトさんの理論に対し、
さらに無意識を深く掘り下げていったのが、

カール・グスタフ・ユング”さんです。

ユングさんは、フロイトさんと同じように、
“顕在意識”については、「普段の生活の中で自覚できている意識。」としました。

 

集合的無意識は人類共通の意識領域だ!

その下の意識については、
潜在意識”と“集合無意識”の2つに分解しました。

潜在意識”は、
自覚されることなく、行動や考え方に影響を与える意識。」と定義し、

集合無意識”は
個人の経験の領域を超えた人類に共通の無意識領域。」としました。

 

フロイトとの違い

ユングさんは、フロイトさんの考えとどう違うのでしょう?

精神科医であったユングさんは、当時の精神医学ではほとんど治癒出来なかった各種の精神疾患に対する療法の確立を目指し、ピエール・ジャネやウィリアム・ジェームズらの理論を元にした心理理論を模索していました。

フロイトさんの精神分析学の理論に自説との共通点を見出したユングさんはフロイトに接近し、大変親しくなりますが、徐々に方向性の違いから距離を置くようになります。

フロイトさんと別れた後は、人間心理は、フロイト式の抑圧感情に還元され得る部分も存在する事は認めつつも、それは局面の一つ以上ではないと考えました。 ユングさんは、フロイトが想定したよりも遙かに広く大きいものとして無意識を再定義しました。

ユングさんの患者であった精神疾患者らが語るイメージに不思議と共通点がある事、また、それらは世界各地の神話・伝承とも一致する点が多い事を見出したユングさんは、人間の無意識の奧底には人類共通の素地(集合的無意識)が存在すると考え、この共通するイメージを想起させる力動を「元型(げんけい)」と名付けました。

 

シンクロニシティの概念

また、晩年、共時性(シンクロニシティ)の概念を提起しました。

ユングさんは、心理療法として「夢分析」を重要視しました。

フロイトさんのように患者に対して無意識を杓子定規に解釈するのではなく、
セラピストと相談者が対等な立場で夢について話し合い、
その多義的な意味・目的を考えることによって、
患者の心の中で巻き起こっていることを治癒的に生かそうとする点にありました。

ユングさんはフロイトとの決別以後も治療を続けました。
ただ、彼は人生の方向を決めるのはセラピストではなく、相談者自身であるとし、
患者の無意識的な創造力を信頼したのです。

~ おまけ ~

“シンクロニシティ(共時性)”
スピリチュアルやニューエイジの世界では、
何かのサインや呼び寄せた偶然など、
いわゆる虫の知らせに近い用法で使われることもあります。

シンクロニシティについては、当ブログ内の記事
「偶然の贈り物!シンクロニシティとは」 ⇒ こちらから
をお読みくださいね。

 

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。