ジャズのリズムと女性JAZZピアニスト、ベスト5+1
前回の記事でジャズピアニスト「高木里代子」の女子ジャズ力についてとりあげました。
ところで、個人的には誰が好きなんですか? またランキングをつけるとすれば?
その質問の応えてみたいと思います。 これはあくまでも個人の嗜好を挟みますので、対局の答えを出す方もいらっしゃるでしょう。
|女子ジャズピアニストの個人的ランキング
「色っぽい」ところだけで選んだんじゃないの、という疑いを晴らすというか、
実はそれだけではない、評価する裏付けがあります、ということをいいたい訳です。
|ジャズに必要な日本人が苦手なリズム感
ジャズピアノの世界といえば、メロディアスというよりテンポが早く音が目まぐるしく変化する、口ずさむにはなんとも難しい音楽、って印象がありますよね。
バイエルやソナタを卒業して一応クラッシックピアノが弾けるから、たぶんジャズピアノの弾けるだろうと思ったら大違い。 特に日本人には難しのかもしれません。
それは、なぜかって?
ではあなたは、一定のリズムを刻み続けることができますか?
それが結構難しいですよね。 ピアノ単独のライブでしたらごまかしは効くかもしれませんが、セッションとなると演奏中は必ず一定のリズムを刻むことが必要になります。 これって感覚で覚えるというしろものではなく、やはり「技術」なんです。
左手でコードを担当し、八分音符でリズミカルにコード展開を刻めるかどうか、右手でおかずを入れながらメロディーをアレンジできるか、左手と右手を別々の生き物として処理しなくてはいけません。
もし、ドラムを練習したことがある方は、そうそう右と左をバラバラに動かす、これが最初は一緒に動いちゃうんだよね、とみなさんおっしゃるはずです。
日本人は、大昔は雅楽、そして長唄や詩吟、現代の演歌に至るまで、そのテンポは演奏者の感覚に委ねられ、かけ合いであってもそれはお互いの呼吸で合わせてきました。
メロディーや抑揚、それに強弱に力点を置いており、リズムを一定にするということについてやかましくいう文化ではなかったのです。
|ジャズはリズム構造が違う
それに比べ、アメリカ、ニューオリンズで生まれたジャズは、西洋楽器を持って黒人の独特のリズム感覚と音楽形式と、高度な西洋音楽の技術と理論が融合し生まれた音楽です。
そのリズム感たるや、幼いことから培われた資質がなければ、いくら大人になって鍛えたからといえども大変難しいものがあります。
そのような観点から「女子ジャズ」を評価すると、最近の自由な演奏スタイルが許される中でも際立ったアーチストが多く出てきました。
深くは触れませんが、リズムとは何だと思います?
2拍子、3拍子、4拍子。 4拍子なら「タン、タン、タン、タン」ですね。 これはリズムではなくビートです。
リズムとは、ビートの強弱の違いを持つジャンルなんですね。 例えば、2拍子には、「マーチ」があれば「ボサノバ」や「サンバ」もあります。
え?サンバは2拍子? 実はそうなんですね。 8分の6拍子と2拍子が融合したような。
1小節の中で「ドン!タッ・タッ/ドン!タッ・タッ」を8分音符が6個入ってますが、前3個と後ろ3個で2ビートとなるわけです。 カーニバルで考えればわかりますよね。 だって、行進で使われるリズムですから、2ビートじゃないと歩きにくいです。
では、ボサノバは? 「|タツツタ/ツツタツ|ツツタツ/ツタツツ|」 ですよ。
ジャズは、基本4ビートです。
ジャズのリズムは、比較的強弱の区別がないイーブンな4拍子の上に8分音符主体のメロディーが乗っているというのが基本です。
|メロディーが細かいのがジャズ
ジャズは、ビートの数より音符の数が倍以上になっている音楽なんですね。
一般的な通常のポップやロック音楽は、メロディーはビートと同じかより大きな音符で構成されているものが多いのです。
ちょっと待って! 8ビートや16ビートなんか1小節に音符がいっぱいじゃん、と言われるかもしれませんが、音符を見てみると同じ数かより大きく統合した音符で構成されています。
1ビートの中をさらに分解して音符が溢れるということはあまりありません。
そこがジャズ演奏が難しいところです。
ビートよりもメロディー(音符)が倍も細かいので、メロディーがリズムに関わらざるを得ない結果となってくるんですね。
わかりやすく言うと、メロディーでもリズムを刻んでいるということが言えるんです。
|女性ジャズピアニスト ベスト
以上の観点から個人的な、女性ジャズピアニストランキングは!
1位 山中千尋(1979年生)
私の見た目ナンバーワン、いや演奏もです。 技術もバークリーで鍛えてますのでジャズの基本は抜群です。
2位 上原ひろみ(1979年生)
ジャズのリズムを刻む、ここにファーカスすれば、彼女しかいません。 このリズム感、パーカッションも当然できるでしょう。 力強いことハンパないです。
3位 木住野佳子(きしのよしこ1960年生)
女性にはとっても人気です。 イージーリスニングジャズというか繊細さは抜群です、癒される音楽は、彼女の代名詞かもしれません。 しかし、後半はパワフルな演奏も聞かせてくれます。
ずっと現役続けてもらいたい個人的アーチストです。
4位 大西 順子(1967年生)
引退発表から半年ほどで復帰し、この年9か月ぶりに病気から復帰した小澤征爾氏との夢のコラボ演奏、すごく良かったんですがちょっとノリがかみ合わない。 でもすごい。
5位 西山瞳(1979年生)
心地よいジャズピアノの調べを聞きたいなら彼女が最高です。
番外 高木里代子(1984年生?)
前回、今後の活躍を紹介したのでここでは、再度最新の動画を!
女性ジャズピアノシーンはこれからも触れていきたい思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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